
2-4. 【連携実務】相続財産管理人が依頼すべき専門家とは?役割と連携のポイントを整理
相続人不存在の不動産案件では、相続財産管理人が中心となって様々な実務を遂行します。
しかし、すべてを管理人一人で対応することは現実的ではなく、状況に応じて専門家の協力が不可欠です。
本記事では、相続財産管理人として依頼すべき専門家の種類と、連携時のポイントを実務ベースでご紹介します。

① 不動産鑑定士:価格の妥当性を示す“評価のプロ”
• 土地・建物の適正な価格を算出する国家資格者
• 特に、家庭裁判所への売却許可申立時に価格根拠が必要な場合に依頼される
• 不動産鑑定評価書の作成には時間と費用がかかるため、物件の規模や管轄裁判所の運用を踏まえて要否を判断する
代替として、不動産業者による「価格査定書」で代用できる場合もあります。
② 宅地建物取引士(宅建士):売却の実務を担う現場パートナー
• 不動産の売却活動を実際に行う宅建業者に所属する国家資格者
• 管理人に代わり、現地調査・写真撮影・入札対応・買主交渉・契約書作成補助などを担う
• 実務経験豊富な不動産会社と組むことで、売却プロセスの負担が大幅に軽減されます
邦文不動産では、相続財産管理人の負担軽減を目的とした売却代行業務を数多く支援しております。
③ 税理士:譲渡益・寄付・残余財産の処理を担う会計の専門家
• 売却によって得られた収入に対し、譲渡所得の計算・申告の代行を行う
• 残余財産が国庫に帰属する場合や、公益法人への寄付が発生する場合の会計処理も対応
• 債権者への配当や、精算書の作成支援も含めて清算フェーズでの協力が重要
税務調査のリスクがある場合には、早い段階からの関与が望ましいです。
④ 司法書士:登記と名義変更の正確な実行者
• 相続財産名義での登記変更や、買主への所有権移転登記を代行
• 売却後の登記手続きにおいて、所有者不明土地であるがゆえの特殊事例に対応する役割も担います
⑤ 解体業者・測量士など:物件の状態に応じた専門対応
• 建物が老朽化している場合、事前の解体見積や実施が必要
• 境界未確定の場合、土地家屋調査士や測量士による測量・確定作業を依頼
売却前のトラブル防止策として、現地対応の専門家は見落とされがちですが重要です。
専門家との連携でスムーズな進行を
相続人不存在案件では、法律・会計・不動産・登記・現場対応の全領域が絡みます。
相続財産管理人としては、案件の性質に応じて「どの専門家が必要か」を判断し、早めにアサインしておくことが成功の鍵となります。
邦文不動産では、案件に応じた専門家のご紹介や実務支援も可能です。
「どこから手をつけていいか分からない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

