
1-5. 遺言書がある場合の相続人不存在の扱い
遺言がある相続人不存在案件の実務対応
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── 執行者と管理人の役割整理
相続人が不存在であっても、遺言書がある場合には、一定の範囲でその遺志が尊重されます。特に、特定の者に特定の財産を遺贈する「特定遺贈」が明記されていれば、受遺者は遺言に基づき権利を主張できます。
遺贈には「特定遺贈」と「包括遺贈」がありますが、今回のケースでは主に特定遺贈(特定の不動産を遺贈するなど)が問題になることが多いため、「特定遺贈」にフォーカスします。
しかし実務上は、相続人不存在である以上、遺言執行者だけでは不動産の登記や売却ができないケースが多く、最終的には家庭裁判所によって相続財産管理人が選任される必要があるのが一般的です。
相続人が不存在の場合、遺言執行者はあくまで遺言の内容を実現するための権限しか持たず、相続財産全体の清算や債務弁済、さらには国庫帰属に向けた包括的な管理・処分権限がないため、最終的に相続財産管理人の選任が必要となるのです
このような場合、遺言執行者の役割と相続財産管理人の役割が重なり合うため、下記のような実務対応が求められます:
・遺言書の検認(自筆証書遺言の場合)
・遺贈の対象となる財産の確定
・遺言執行者がいる場合でも、相続財産管理人が財産処分の主体となる
・管理人による公告・債権者調査
・遺贈対象者との連絡・調整
・不動産売却や登記における法的整理(例えば、登記名義の確定、売買契約書作成時の注意点、引渡し条件の整理など)
特に、受遺者が、管理人による手続を待たずに登記・処分を進めようとする場合、法的な手続き違反となるリスクがあります。家庭裁判所への適切な申立てと手続の理解が不可欠です。
弊社では、遺言書がある場合の相続人不存在不動産についても、弁護士・司法書士と連携しながら、登記・売却の実務支援を行っています

